エアコン室外機から水が出ないのは故障?冷暖房の仕組みと確認法
インターネット上のQ&AサイトやSNSでは、「冷房運転中なのにドレンホースから一滴も水が出ないから壊れている」と早合点して買い替えを検討してしまうユーザーの声が散見されます。しかし、ここには科学的な盲点が存在します。
第一の要因は、部屋の湿度が低い場合のエアコン排水挙動です。例えば、外気温が高くても湿度が35%〜45%程度と乾燥している晴天日や、24時間換気システムによって室内の水分が常に排気されている高気密・高断熱住宅では、室内機内部で結露する絶対量が極めて少なくなります。発生した微量の水分は、ドレンホースを伝って屋外に出る前にホースの内壁で蒸発してしまうため、先端から水が垂れてこない現象はごく自然に発生します。
第二の要因は、最新型エアコンのインバーター制御技術です。室温が設定温度に到達した後の「安定運転時」には、コンプレッサーの出力を極限まで抑えて運転するため、熱交換器の温度差が小さくなり結露水の発生が一時的にストップします。冷房運転開始から15〜30分程度経過し、部屋がしっかりと涼しく保たれているのであれば、水が出ていなくても冷房能力は十全に発揮されています。