なぜホテル廃業が相次ぐのか?インバウンド活況の裏に潜む倒産の真相
帝国データバンクや東京商工リサーチの最新調査によると、宿泊業の倒産件数および休廃業・解散件数は高水準で推移しています。コロナ禍の緊急事態宣言下を公的支援で耐え忍んだ施設が、パンデミック収束後のタイミングで力尽きる「息切れ倒産」が顕著になっているのが2026年の大きな特徴です。
宿泊施設の廃業率推移を地域別に見ると、東京・京都・大阪といったゴールデンルートと、インバウンドの恩恵が届きにくい地方都市との間で激しい「格差」が浮き彫りになっています。大都市圏ではインバウンド需要を取り込んだ客室単価(ADR)の引き上げが奏功している一方、地方では国内客の節約志向や旅行控えの影響を直接受け、収益が改善しないまま固定費に押し潰されるケースが相次いでいます。
さらに、実質無利子・無担保で融資された「ゼロゼロ融資」の据置期間終了に伴う元本返済の本格化が、資金繰りの限界を迎えた事業者を容赦なく直撃しています。売上高の回復が借入返済のペースに追いつかず、自主的な廃業や法的整理を選択せざるを得ない経営者が後を絶ちません。