緊迫の知床!ヒグマ生態変化の深層と世界遺産を歩く危機管理術
近年、知床の魅力は日本国内にとどまらず世界中へ発信されている。NetflixやNHKオンデマンドといった映像配信サービスを通じ、高精細な映像で知床の美しい大自然やドキュメンタリー番組を気軽に視聴できるようになった。これが追い風となり、本物の野生体験を求めて知床を訪れるネイチャーツーリズムの利用者は増加の一途をたどっている。
しかし、この関心の高まりは現場に新たな摩擦を生み出している。野生動物に関する知識や危機管理意識を十分に持たないまま訪れる旅行者が増えたことで、車内から至近距離で撮影を行おうと路上駐車を繰り返す「ベアジャム」や、スマートフォンを手に個体へ接近する危険行動が多発。旅の感動を求める観光熱と、野生本来の厳格な距離感との間に大きな乖離が生じている。