名優・天知茂の伝説と軌跡|眉間のシワと色気、54歳急逝の真実

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最初から主役街道を歩んだわけではありません。愛知県名古屋市に生まれた天知茂(本名・臼井登)は、映画界への憧れから劇団研究生を経て、新東宝へ入社したことで映画人生をスタートさせました。

長身で端正な顔立ちでありながら、デビュー当初は大部屋俳優としての下積みを余儀なくされます。転機となったのは、中川信夫監督に見出されて出演した一連の怪奇・スリラー映画でした。なかでも1959年公開の名作『東海道四谷怪談』における民谷伊右衛門役は、冷酷非情でありながら人間の業と脆さを滲ませる怪演として絶賛され、一躍「新東宝屈指の悪役スター」としての地位を確立します。

新東宝解散後は大映や松竹などを経て、活躍の場を黎明期のテレビドラマへと拡大。映画で鍛え上げた重厚な演技力と独自のニヒリズムを武器に、テレビ界を代表するトップスターへと上り詰めたのです。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

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