ストーンサークルなぜ作られた?墓地説や天体観測の真相に迫る

ストーンサークルなぜ作られた?墓地説や天体観測の真相に迫るについて見逃せない 注意点を分かりやすく解説いたします。

近年、考古学の現場には最先端の自然科学的手法が相次いで投入され、長年の定説を覆す新発見が相次いでいます。巨石遺構の最新調査において、いま特に世界的な注目を集めているのが「石材の産地同定と運搬ルートの追跡」です。

英国のストーンヘンジをめぐる謎では、小型の構成岩である「ブルーストーン」が、採取地である西ウェールズのプレセリ丘陵から直線距離で約240キロメートル以上も離れた Salisbury 平原へ運ばれたルートが長年議論されてきました。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)を中心とする調査チームが採取跡地の放射性炭素年代測定と地球化学分析を実施した結果、石材の切り出し年代が紀元前3400年頃に遡ることが判明。当初ウェールズ現地で築かれていたサークルを解体し、移住集団が自らの先祖の象徴として新天地へ運び再構築したという「記念碑移転説」が極めて有力視されるに至っています。

一方、日本国内の「世界文化遺産 縄文遺跡群」でも目覚ましい事実が判明しています。秋田県の大湯環状列石で使用されている数十万個に及ぶ石材は、遺跡が存在する台地の上で採取されたものではありません。数キロメートル離れた米代川水系の安代川河原から、人間が手作業で選別し、担ぎ上げたと推定されています。しかも、運ばれた石は単なる石ころではなく、縞模様のある美しい石英安山岩や緑色凝灰岩が意識的に選ばれていました。

さらに、青森市の小牧野遺跡における三次元レーザースキャン測量と地中レーダー探査(GPR)は、驚くべき土木技術を明らかにしました。台地の傾斜面を削り、盛土を施して完全に水平な基礎造成を行った上で、外帯・中帯・内帯の石組みを構築していたのです。縄文時代の人々は、単に石を円形に置いただけではなく、綿密な測量計算と地盤改良を施した上で、数世代にわたる大規模プロジェクトを完遂していました。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。