動物園飼育員の給料で生活できる?手取りや公立私立の格差を徹底検証
動物園飼育員の雇用と待遇を巡っては、世間に広く流布している誤解がいくつか存在します。志望者が事前に知っておくべき盲点を整理しました。
誤解1:「動物の専門学校を出れば確実に正社員になれる」
専門学校のパンフレットには華やかな就職実績が並びますが、その実態を精査すると「契約社員」「アルバイト」「半年更新の臨時職員」としての採用が含まれているケースが多々あります。卒業後すぐに社会保険が完備された正社員として採用されるのは一握りであり、複数の園館を臨時職員として転々と渡り歩く「飼育員浪人」のような若者も少なくありません。
誤解2:「公立動物園の飼育員になれば定年までずっと動物の世話ができる」
晴れて自治体の正規公務員として採用された場合でも、公務員である以上は数年ごとの人事異動が原則です。数年間ゾウやキリンの飼育を担当した後に、市役所の本庁の戸籍課、納税課、清掃事務所などへ配置転換される事例は珍しくありません。「一生動物のそばで現場のプロとして生きたい」と願う人にとっては、公務員という身分の安定性がかえってキャリアのジレンマを生むことがあります。
誤解3:「動物園飼育員でも年収1000万円を目指せる」
結論から言えば、一般的な動物園の組織内において現場飼育員として年収1000万円に達することは構造上不可能です。仮に公立施設の園長や指定管理法人のトップ級役員に登り詰めたとしても、年収は700万〜800万円台が限界値とされています。もし1000万円規模の収入を得るならば、自ら動物系プロダクションや教育関連のベンチャーを起業するか、著名な動物解説者・作家・YouTuberとして独立したメディア展開を果たす以外に道はありません。