サイゼリヤ原価率の全貌!ミラノ風ドリアが300円で儲かる理由
サイゼリヤの原価コントロールを語る上で欠かせないのが、「オーストラリア自社工場プロジェクト」の存在である。同社は数十年も前から海外拠点への投資を精力的に進めており、オーストラリアに巨大な自社プラントを建設した。ここでは、現地での広大な土地と豊かな資源を活かし、ホワイトソースのベースとなるフレッシュな牛乳の加工や、牛肉の調達を一括して行っている。
日本国内で原料を調達・加工する場合、為替の変動や物流コスト、さらには中間事業者の手数料が幾重にも重なる。しかし、オーストラリア自社工場プロジェクトによって、原料の一次生産に近い段階から自社管理下に置くことが可能となった。これにより、高品質なミルクをふんだんに使用した濃厚なホワイトソースを、信じられないほどの低コストで日本全国の店舗へ安定供給する体制が確立された。
輸入関税や輸送リスクのリスク管理に関しても、長年のノウハウ蓄積によって最適化されている。他社が外部の食品メーカーに依存する中で、原料調達の根幹を自社で握り続けていることこそが、急激な円安やグローバルインフレにも揺らがない強固なコスト構造の主軸となっている。