深夜の深呼吸。心が整うチル系ボカロ名曲と癒やしの最新トレンド
静かなボカロ曲の歴史を語る上で、決して外すことができないエポックメイキングな名作が存在する。ナノウ(ほえほえP)によって生み出された「ハロ/ハワユ」だ。ジャジーでどこか切ないピアノのコード進行と、脱力感のある初音ミクの囁き声。この楽曲が提示した「頑張らなくてもいい」というメッセージは、当時のニコニコ動画に衝撃を与え、多くのリスナーの孤独を救った。
ニコニコ動画という熱狂的なコミュニティから生まれたこうしたバラードの系譜は、10年以上の歳月を経て今なお色あせることなく脈々と受け継がれている。かつてはサブカルチャーの異端と見なされることもあったVOCALOID文化だが、その根底には一貫して、傷ついた個人に静かに寄り添う優しさが流れていたのだ。