ホンダ自動ブレーキが止まらない?センサー異常とリコールの真相
ホンダが誇る先進運転支援システム(ADAS「Honda SENSING」は、主にフロントグリル裏のミリ波レーダーとフロントガラス上部の高精度単眼カメラという2つの目によって構成されている。この2系統のデータを瞬時に融合(フュージョン)させて先行車両や歩行者を割り出す。
だが、物理的な限界は存在する。ミリ波レーダーは電波の反射によって距離と相対速度を正確に測る反面、金属片やマンホールの蓋、トンネル側壁の凹凸を過剰に拾う弱点を持つ。対する単眼カメラは形状認識に優れるものの、濃霧や泥はね、ワイパーの拭き残しによるガラスのくもりによって視界を奪われやすい。
ふたつのセンサーが同時に「前方クリア」と誤判定したり、逆に意見が食い違ってシステムの安全マージンが働いた結果として作動がキャンセルされたりする瞬間がある。電子制御が完全に状況を把握できないグレーゾーンに突入した際、システムは警告音を発するだけでブレーキ操作をドライバーに丸投げする仕様となっている点に注意しなければならない。