自分の口臭がわからない理由とは?嗅覚疲労の仕組みと正しい確認法
ネット上には「口臭の原因は胃の荒れにある」「舌が白ければ白くなくなるまで磨くべき」といった誤った言説が散見されます。現場の臨床現場で指摘されている2大誤解を解き明かします。
誤解1:胃の悪さが口臭の主犯であるという思い込み
人間の食道と胃の間には下部食道括約筋という強力な弁が存在し、ゲップをした瞬間や重度の逆流性食道炎を患っている場合を除き、胃の中のガスが口まで逆流してくる構造にはなっていません。「口が臭いから胃薬を飲む」という対処法は、ほとんどのケースにおいて根本解決にならないのが医学的な事実です。
誤解2:歯ブラシで舌をゴシゴシ擦り落とす危険なケア
舌の表面にある白い苔状の付着物「舌苔」は口臭の主原因ですが、通常の硬い歯ブラシで力任せに磨くと、味蕾(みらい)と呼ばれる微細な突起組織を破壊してしまいます。傷口から浸出した血液成分や剥がれ落ちた上皮組織が細菌の格好のエサとなり、かえって悪臭が悪化する悪循環を招きます。専用の柔らかい舌ブラシを用い、朝の歯磨き前に「奥から手前へ1日3回程度撫でるだけ」にとどめるのが正しい除去方法です。