イカの足は10本ではない?驚きの正体と触腕の秘密を徹底解明
イカの10本の腕をよく観察すると、均等な長さの8本の中に、明らかに細長く伸びる2本が存在することに気づきます。この特殊な2本は「触腕(しょくわん)」と呼ばれ、通常の腕とはまったく異なる進化を遂げた捕食専用のハイテク器官です。
普段、イカが海中を泳いでいる際、触腕は8本の腕の隙間や体内にある「触腕ポケット」と呼ばれる収納スペースに折りたたまれて隠されています。しかし、エビや小魚などの獲物をロックオンした瞬間、筋肉の弾性エネルギーを解放し、わずか数十ミリ秒という目にも留まらぬスピードで獲物へ向けて射出されます。
触腕の先端はスプーンのように平らな「触腕掌部(しょくわんしょうぶ)」となっており、ここに吸盤が密集しています。獲物をガッチリと捕獲した後は瞬時に手元へ引き戻し、残る8本の腕でがっちりとホールドして硬いカラスビ(口器)で噛み砕くという、極めて合理的な連係プレーを展開します。