伝説の料理対決が刻んだ情熱の記憶とキッチンスタジアム再燃の真相
テレビ放送産業の視点から見ても、本作は日本のバラエティ史における最大の輸出成功例のひとつだ。それまでの日本のテレビ番組が国内市場に特化していたのに対し、調理の音、炎の視覚的インパクト、時間との闘いという非言語的な要素を前面に押し出したことで、言語の壁を軽々と突破した。
現在世界中で百花繚乱の様相を呈する料理対決リアリティ番組の文法――制限時間、審査員による辛口の批評、調理プロセスの劇的な接写――の多くは、この番組が完成させたフォーマットを源流としている。スタジオバラエティを競技スポーツのように見せる演出メソッドは、今日のグローバルなストリーミングプラットフォームでも基本骨格として生き続けている。