神田明神はおかしい?平将門の祟りとアニメ聖地化の禁忌を追う
荘厳な歴史の一方で、神田明神を訪れた初見の参拝者がもっとも度肝を抜かれるのが、境内に充満するサブカルチャー色だ。秋葉原に隣接する立地から、大ヒットアニメ『ラブライブ!』の劇中に登場する神社として公式に聖地認定され、作品との大規模なコラボレーションを次々と展開してきた。
絵馬掛け所を見渡せば、美麗な美少女キャラクターが描かれた「痛絵馬」がびっしりと並ぶ。社務所では一般的なお守りと並んでアニメコラボグッズが堂々と販売され、一見すると神聖な境内がポップカルチャーの見本市のように映る。この光景に対し、X (旧Twitter)やYouTubeなどのSNSでは「神聖な場所を金儲けに利用しすぎではないか」「神社神道としての威厳が崩壊している」といった批判的な声が定期的に燃え盛る。
だが、神社側の視点は異なる。神社を単なる過去の遺物にするのではなく、若者や外国人観光客が集う開かれたコミュニティにする試み、すなわち現代におけるコンテンツツーリズムの最前線として機能させているのだ。この実験的かつアグレッシブな姿勢が、伝統的な厳かさを求める層との間に激しい摩擦を生んでいる。