一円は何銭?消えた硬貨が2026年も為替相場で使われ続ける理由
財布の中に「1銭硬貨」は1枚も入っていないのに、なぜ金融業界やニュース報道では「銭」を使い続けるのでしょうか。その理由は、マーケットにおける「取引単位の巨大さ」と「価格決定の精密さ」にあります。
金融機関や機関投資家、個人トレーダーが参加する外国為替市場では、1回に数億円から数十億円規模の資金が動きます。もし為替レートが「1円単位」でしか動かなければ、1ドル=155円から156円に変わるだけで莫大な為替差損益が発生し、緻密なリスク管理や国際貿易の決済が成立しません。
そこで、1円未満のわずかなブレを表現するために、小数第2位を「銭」と呼ぶ慣習が定着しました。例えば「155円25銭」と表記することで、視覚的にも「155.25円」であることを誤読なく直感的に把握できます。金融の世界では、硬貨の実物が存在しなくても「計算上の補助通貨」として銭が極めて重要な役割を果たしているのです。