千と千尋の神隠しのモデル旅館は実在する?油屋の真相と絶対行きたい聖地5選
油屋の象徴的な情景としてファンの脳裏に焼き付いているのが、「息を止めて渡らなければならない赤い橋」と「現世と異界を隔てるトンネル」です。この2つの要素を完璧なまでに見事に体現しているのが、群馬県の四万温泉 積善館(せきぜんかん)です。
積善館の本館は、元禄四年(1691年)に建てられた日本最古の木造湯宿建築として知られています。宿の正面に架かる赤い欄干の慶雲橋(けいうんばし)は、まさに千尋とハクが油屋へ足を踏み入れたあの橋を彷彿とさせます。さらに、本館から山荘へと続く地下通路「浪漫のトンネル」を歩くと、千尋が迷い込んだ不思議の町への入り口を体験しているかのような錯覚を覚えます。積善館には宮崎駿監督が実際に訪れた記録もあり、油屋の持つ「どこか懐かしくも妖しい湯治場」の空気感の核となった宿であることは間違いありません。
一方、夜の油屋が見せる圧倒的な華麗さと重厚感を感じたいなら、長野県・渋温泉の歴史の宿 金具屋の右に出る宿はありません。
昭和初期に宮大工の手によって建てられた木造四階建ての「斉月楼」は、国の登録有形文化財に指定されています。夕暮れ時、宿全体に橙色の明かりが灯ると、木造の複雑な骨組みが浮かび上がり、まるで神々を迎える準備を整えた油屋そのものの迫力を放ちます。館内の迷路のように入り組んだ階段や、水車小屋の部材を用いた変形柱など、宮崎駿監督が描く湯婆婆の屋敷のモデルを思わせる遊び心に満ちた建築構造が随所に残されています。
なお、これら名宿の千と千尋 モデル旅館の宿泊予約は、週末や連休を中心に半年先まで満室になるケースが珍しくありません。特に金具屋の斉月楼客室や、積善館の歴史的客室は非常に予約難易度が高いため、宿泊を検討する場合は公式サイトの予約受付開始日を事前に確認しておくことが必須です。