池田昌子の声が紡ぐ銀河と永遠の淑女|メーテル役の裏話と現在

池田昌子の声が紡ぐ銀河と永遠の淑女|メーテル役の裏話と現在の見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。

昭和のテレビ放送において、日曜洋画劇場や金曜ロードショーといった番組は海外文化への扉だった。その中心にあってお茶の間を魅了したのが、洋画吹き替えにおける彼女の仕事だ。とりわけ、オードリー・ヘプバーンの専属吹き替え(フィックス)としての功績は語り尽くせない。『ローマの休日』のアン王女、『ティファニーで朝食を』のホリーなど、可憐でありながら芯のある気品を見事に日本語へと昇華させた。

スクリーン上の大女優が持つ独特の息遣いや立ち振る舞いに、違和感なく日本語の命を吹き込む手腕。息を呑むほど自然なセリフの間合いは、当時の吹き替え現場における厳しい職人技の賜物だ。映画翻訳の第一人者たちからも絶大な信頼を寄せられたその声は、日本におけるヘプバーンのイメージそのものを決定づけたと言っても過言ではない。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。