なぜ『そばかす』は伝説なのか?アニソン史を覆した破格の制作秘話
サウンド面における最大の魅力は、バンドという生命体が放つギリギリのテンション感にある。当時、バンドのリーダーであり卓越したメロディメーカーだったベースの恩田快人と、鋭角なアプローチでバンドを牽引し始めていたTAKUYAの音楽的せめぎ合いは、アンサンブルに唯一無二のスリルをもたらしていた。
イントロから炸裂するTAKUYAの変則的かつ攻撃的なギタープレイ。地を這うようなドライブ感で土台を支える恩田のベースライン。そして五十嵐公太による力強く正確無比なドラミングが、疾走する楽曲を強烈にプッシュする。その強固なバンドサウンドの頂点で、自由奔放に舞い踊るYUKIのボーカルが見事なコントラストを描き出す。
個々の強烈なエゴと才能が火花を散らしたからこそ、3分14秒というコンパクトな尺の中に、何年経っても摩耗しない濃密なロックのダイナミズムが凝縮された。