プロレスが怖い理由は演出?流血の裏にある安全管理とヒールの真実
試合中にパイプ椅子が唸りを上げ、リングマットが鈍い音を立てて沈む。時に竹刀や有刺鉄線までが投入される光景は、予備知識のない観客に強烈なショックを与える。人が他人に痛みを及ぼす様を目の当たりにした際、脳内のミラーニューロンが反応し、自分自身が痛みを経験しているかのような錯覚や忌避感を覚えるのは至極自然な生物学的反応だ。
だが、その強烈な不快感こそが、観客を画面やリングサイドに釘付けにする第一のトラップでもある。日常の穏やかな生活からは絶対に得られない「本物の危険」という錯覚が、アドレナリンを激しく分泌させるからだ。