東京で本場バケツ盛りムール貝を堪能!名店と絶品スープの裏技
深鍋のホーロー容器、いわゆる専用のバケツ鍋にぎっしりと敷き詰められた漆黒の貝殻。ベルギー料理の代名詞である「ムール・フリット(Moules-frites)」は、山盛りのフライドポテトを添えて食すのが現地の流儀だ。フォークやスプーンは使わない。身をひとつ食べたあとの二枚貝の殻をピンセットのように操り、次の身をつまみ出す。この無骨で気取らない所作が、かえって都会の大人たちの心を解きほぐす。
東京のダイニングシーンにおいて、これまでムール貝はパエリアやブイヤベースの脇役に甘んじることが多かった。しかし、産地直送の鮮度管理技術が飛躍的に向上したことで状況は一変。身がふっくらと肥え、海のミネラルを凝縮したフレッシュな貝が通年で手に入るようになり、「主役をバケツ一杯喰らう」という豪快なカルチャーが根付いたのだ。