福岡うどんを変革する豊前裏打会!透明麺と巨大ごぼ天の秘密
福岡のうどん文化といえば、柔らかく茹で上げられた太麺に出汁が染み込む「博多うどん」が広く知られています。しかし、北九州市小倉南区にある総本山「津田屋官兵衛」の店主・横山和弘氏が切り拓いたのは、その定説を覆すまったく新しい地平でした。
横山氏は讃岐うどんの技術を徹底的に研究しながらも、単なる模倣に終わらない独自の麺を追求しました。「表打ち」と呼ばれる既存の表舞台の手法に対し、独自の配合と熟成法で新たな美味を切り拓くという気概から「裏打会」と命名されたと伝えられています。試行錯誤の末に確立されたのは、複数の厳選小麦粉をブレンドし、温度管理された熟成庫で第1段階・第2段階と日数をかけて寝かせる「二段熟成製法」でした。
この徹底した温度・湿度管理によって、茹で上がりの麺は光を透かす半透明の飴色に輝き、表面はみずみずしく滑らかでありながら、噛み締めると芯にしなやかなコシが宿る唯一無二の食感を生み出します。従来の福岡うどんの概念を根底から覆すこの味わいが口コミで広がり、2000年代以降、北九州から福岡全域、さらには全国へとその名をとどろかせることになりました。