「三年目の浮気」語り継がれる真相|ヒロシ&キーボーの現在と誕生秘話
爆発的ヒットを生んだヒロシ&キーボーですが、その結成劇には興味深い舞台裏が存在します。「ヒロシ」こと黒沢博は、名ギタリスト・寺内タケシ率いる「寺内タケシとブルージーンズ」のボーカルを務め、実兄に名優・黒沢年雄を持つ実力派シンガーでした。一方の「キーボー」こと山田栄子は、抜群のパンチ力と正確なピッチを誇る実力派女性ボーカリストとして抜擢されました。
佐々木勉が持ち込んだ楽曲のデモテープを聴いた際、黒沢博は「男がひたすら浮気を言い訳するコミカルな歌」に当初は戸惑いを隠せなかったといいます。しかし、いざレコーディングに入ると、黒沢の甘く艶のあるプレイボーイ風のボーカルと、山田栄子の鋭く芯の通った歌声が見事な化学反応を起こしました。
黒沢博が醸し出す「どこか憎めないダメ男」の空気感と、キーボーの「男の浅知恵をすべて見透かしているクールな女性」というキャラクター対比は、偶然の産物ではなく、互いの卓越した表現力と計算し尽くされた歌唱技術によって生み出された奇跡的な完成度を誇っていました。