「言葉の刃」が遺したもの――倖田來未の失言から18年、私たちは「炎上」とどう向き合ってきたのか
この騒動は、日本における「ネット炎上」の初期の典型例としても語り継がれている。当時はスマートフォンが普及し始め、SNSが急速に台頭しつつある時期だった。匿名の掲示板や初期のブログサービスは、彼女への批判で埋め尽くされ、それがテレビのワイドショーと相互に作用しながら怒りのスパイラルを作り出した。一度火がついた世論は誰にも止められず、CMの放映中止やCDのプロモーション中止など、経済的損失も計り知れない規模に膨れ上がった。