歯ぎしりマウスピースで顔痩せは本当?エラ張り改善と輪郭変化の真相
ネット上で囁かれる歯ぎしりマウスピース顔痩せの真相を解き明かす鍵は、顎の側面に位置する「咬筋(こうきん)」と呼ばれる筋肉の働きにあります。咬筋は食べ物を噛み砕く際に使われる強力な筋肉ですが、睡眠中に無意識の歯ぎしりや強い食いしばりを行っていると、毎晩過酷な筋力トレーニングを続けているのと同じ状態に陥ります。
日本人の成人のうち、自覚の有無にかかわらず約7〜8割が睡眠中に何らかの噛み締め癖を持つと報告されています。日中の咀嚼時に歯へかかる力は自身の体重の半分程度(約20〜30kg)であるのに対し、睡眠時の無意識な噛み締めでは体重の2倍以上(100kgを超える負荷)が局所にかかることも珍しくありません。この凄まじい負荷が毎晩繰り返されることで、筋肉の繊維が過剰に発達する咬筋肥大と食いしばりの悪循環が形成され、フェイスラインの外側が外側に張り出す「エラ張り顔」が作られていきます。
就寝用のナイトガードを装着すると、上下の奥歯が直接ガチガチと噛み合わなくなるため、特定の筋肉だけに集中していた異常な緊張が大幅に分散されます。過度な負荷から解放された咬筋は、筋トレを休止したアスリートの筋肉のように徐々に元の厚みへと戻っていきます。これが、多くのユーザーが実感しているエラ張り改善の理由であり、歯ぎしりマウスピース小顔効果と呼ばれる現象の正体です。つまり、骨を削ったり脂肪を溶かしたりしているのではなく、「凝り固まって腫れ上がっていた筋肉が本来の自然なサイズに落ち着いた」というのが医学的に正確な表現です。