消えた「黄色の牛丼屋」を覚えているか?――らんぷ亭が平成の街角に残した熱狂と、令和に語り継がれる“4番手”の美学
大手3社が圧倒的な資金力と物流網で市場を席巻する中、差別化の鍵となったのは徹底したクオリティへのこだわりだった。とりわけ語り草になっているのが「米」だ。吉野家をはじめとする競合が外国産米やブレンド米を活用するなか、ブランド米である千葉県産コシヒカリを全面的にアピール。ふっくらとした炊き上がりと米本来の甘みは、根強いファンを獲得する最大の武器となった。
さらにメニューの幅広さも異彩を放っていた。甘辛いタレで仕上げた定番の牛丼だけでなく、直火で香ばしく焼き上げた「鶏テリ丼」や、油を使わないヘルシーなメニューなど、時代の先を行く工夫が凝らされていた。単なるファストフードにとどまらない、一食の満足度を追求する姿勢がそこにはあった。