アルスラーン戦記の最後を徹底解説!衝撃の原作結末と英雄達の運命
孤高の戦いを強いられたアルスラーン自身もまた、例外ではなかった。自らの命を削り、宝剣ルクナバードを振るって蛇王ザッハークとの死闘を制した若き王。しかし、その肉体はすでに限界を超えていた。勝利の歓喜が響くはずの大地で、彼は寄り添うように倒れ、静かに息を引き取る。
血統の軛(くびき)に縛られず、奴隷解放という前代未聞の治世を敷いた解放王は、後継者となる実子を残さなかった。残された従臣エラムらは、王の遺志を継ぎ、血筋ではなく個人の資質によって統治される新たな国家体制へと舵を切る。王政の終焉と新たな時代の幕開け。個人の悲劇を超え、パルスという国家が真の成熟を遂げるプロセスを描き切った点に、本作の思想的深淵がある。