【独自】シーグラスだらけの海岸で何が?過熱する転売と規制の衝撃真相
熱狂の裏側には、必ず摩擦が生まれる。週末の朝、かつては地元住民しか立ち入らなかった名もなき入り江に、見慣れない他県ナンバーの車が列をなす。路肩を塞ぐ駐車、民家の敷地への無断立ち入り、早朝から響く話し声。平穏だった漁村の日常は、一夜にしてかき乱された。
「持って帰る量が尋常じゃないんです」。地元で生まれ育った漁師の男性(68)は声を荒らげる。「手ぶらで来て、きれいなカケラを数個拾うくらいなら誰も文句は言わない。だが中には、工事用のバケツとふるいを持ってきて、砂ごと根こそぎ掬っていく連中がいる。数時間で波打ち際が掘り返され、まるで工事現場ですよ」。
海岸法上、砂浜の石や貝殻の大量採取は規制の対象になり得る。しかし、法的なグレーゾーンを縫うようにして行われる乱獲に対し、現場の監視はまったく追いついていないのが実情だ。