「つなぐ手と手」はなぜ色褪せないのか?隠れた名曲の真実と感動の全貌
「つなぐ手と手」の音楽的完成度の高さを語る上で欠かせないのが、計算し尽くされた歌割りと、人の涙腺を刺激するコード進行の設計である。
AメロからBメロにかけては、メンバー個々の声質の個性が際立つソロパートが丁寧にリレーされる。山田涼介の甘く切ないトーン、知念侑李の澄んだ高音、有岡大貴のエモーショナルな響き、中島裕翔の真っ直ぐな歌声、そして薮宏太の安定感ある支えが絶妙に噛み合い、1つの物語を紡ぎ出す。ソロの点から、サビでの全員による重厚なユニゾンへと解き放たれる瞬間、リスナーの感情は一気に高揚のピークへと達する。
音楽理論の観点から本作を分析すると、キーはDメジャーを基調とし、サビではJ-POPの黄金律である「カノン進行(D - A/C# - Bm - F#m/A - G - D/F# - Em7 - A7)」をベースにした美しいコードワークが採用されている。ギターやピアノの弾き語りでも親しまれるこのコード構成は、人間の聴覚に対して本能的な安心感と郷愁をもたらす。
さらに、コンサートにおけるライブ映像を振り返ると、その進化は一層際立つ。初期のツアーで見せた初々しいステージングから、デビュー10周年記念ツアー『Hey! Say! JUMP I/Oth Anniversary Tour 2017-2018』などで披露された大人の色香と説得力を帯びたパフォーマンスに至るまで、歌い手の成長とともに楽曲自体の深みが増していく様は圧巻の一言に尽きる。