なぜ虹は七色に見えるのか?ニュートンと歴史が明かす錯覚の謎
太陽の光が空気中に漂う無数の水滴に侵入するとき、光は屈折し、水滴内部で反射して私たちの目に届く。このとき、波長ごとに光の曲がり具合(屈折率)が異なるため、ひとつの白く見える太陽光が赤から紫までの多様な波長成分に分解される。これが、物理学における可視光線の「分散」と呼ばれる基本原理だ。
波長は赤色の約700ナノメートルから、紫色帯の約400ナノメートルまで、切れ目なく滑らかに変化している。したがって、物理的には「無限の色」が含まれていると言っても過言ではない。それにもかかわらず、なぜ私たちは「7つの帯」としてそれを識別してしまうのか。その最大の要因は、人間の目にある色彩受容体(錐体細胞)の特性と、後天的に与えられた言語のカテゴリ分類にある。私たちが「赤」や「緑」という言葉を学んだ瞬間から、脳は連続するグラデーションの中に強引な境界線を引くようになるのだ。