「聴く」と「聞く」の違いは?恥をかかない使い分けとビジネス敬語の正解

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「きく」の表記としてもう一つ見かけるのが「訊く」です。訊くとの違いと意味を整理すると、耳で音を感知する「聞く・聴く」とは異なり、こちらは「尋ねる・問う・質問する(ask)」という意味に特化した漢字です。

「訊」は「尋問」「取調」などの熟語にも使われる文字であり、相手から何らかの情報を引き出すために能動的に質問を投げかけるアクションを示します。小説やエッセイなどの文芸作品では、登場人物が相手を問い詰める場面や好奇心から尋ねる場面で「彼に理由を訊いた」といった表現が多用されます。

しかし、ビジネスメールでの注意点として、「訊く」という漢字の使用は避けるのが現代の実務における鉄則です。理由は主に2点あります。

  1. 公的基準における表外漢字である点:「訊」は常用漢字表に含まれていないため、ビジネス文書としての可読性や公的フォーマットにそぐわない場合があります。
  2. 受け手に与える威圧感:「訊く」という字面には「問い詰める」「取り調べる」といったトーンが含まれやすく、顧客や取引先に対して「ご意見を訊きたい」と送信すると、無用な圧迫感や違和感を与える危険があります。

ビジネス敬語での使い分けを意識するならば、質問したい場合は「お聞きする」「お尋ねする」「伺う」を使用するのが最も礼儀正しく、洗練された印象を与えます。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。