雇入れ時健康診断の費用負担は?受診必須11項目と3ヶ月ルールの罠

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転職コミュニティや質問投稿サイトで定期的に炎上するテーマが、雇入れ時健康診断結果と内定取り消しの関連性です。「血圧が高すぎた」「肝機能の数値(γ-GTP)で再検査になった」「持病の既往歴を正直に記入した」ことで、採用が白紙撤回されるのではないかという深刻な不安が広がっています。

この点について、司法判断および労働法規の立場は極めて明確です。健康診断の結果のみを理由にした内定取り消しは、原則として違法無効と判断される可能性が極めて高いといえます。

最高裁判所の確立した判例(大日本印刷事件等)により、採用内定通知が出された時点で企業と労働者の間には「始期付解約権留保付労働契約」が成立しています。内定の取り消しは実質的な解雇にあたるため、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は解雇権の濫用として無効になります(労働契約法第16条)。

そもそも労働安全衛生法が雇入れ時健康診断を義務付けている真の目的は、応募者をふるい落とす「選考・スクリーニング」ではなく、採用決定後の「適正配置および健康状態の把握」にあります。業務に重大な支障をきたし、いかなる配慮を行っても就労が到底不可能な重篤な疾患を隠していた場合を除き、軽微な数値異常や要経過観察の所見を口実とした内定取り消しは法的に許されません。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。