最高裁判所を創った建築家・岡田新一の軌跡|代表作と空間哲学の全貌
2014年1月に岡田新一が85歳で逝去した後も、彼が築き上げた設計の哲学は脈々と息づいています。
創業者亡きあとの株式会社岡田新一設計事務所は、現在も官公庁施設、大学キャンパス、医療・福祉施設、文化ホールなどを手掛ける総合組織設計事務所として堅実な活動を展開しています。岡田が遺した「人間中心の機能性と、時代を超えるモニュメンタリティの融合」という基本姿勢は、現代の環境配慮型建築やサステナブルな都市デザインの中にも確かに息づいています。
スクラップ・アンド・ビルドが繰り返される現代の都市において、岡田新一が手掛けた建築群は、50年以上の歳月を経てもなお色褪せることなく、むしろ風格を増しています。それは、流行を追うのではなく「100年先を見据えて空間の骨格を創る」という、岡田の透徹した眼差しがあったからにほかなりません。