栗原小巻の現在と独身の真相|美貌と熱狂のコマキスト伝説
栗原小巻のキャリアを語る上で欠かせないのが、1960年代後半から1970年代にかけて日本中を席巻した「コマキスト」と呼ばれる社会現象です。当時、日活の純情派トップスター・吉永小百合を支持する「サユリスト」に対し、知性的で洗練された大人の気品と情熱を併せ持つ栗原小巻を熱狂的に支持する男性ファンが続出しました。
1963年に俳優座養成所第15期生として入所した栗原は、同期の地井武男、原田芳雄、前田吟、夏八木勲といった錚々たる顔ぶれの中でも早くから頭角を現しました。1967年のNHK大河ドラマ『三姉妹』でお通役を演じて脚光を浴びると、エランドール賞新人賞を受賞。透き通るような白い肌と凛とした瞳、クラシックバレエ仕込みの優美な立ち居振る舞いは、当時の映画ファンや知識人層を瞬く間に虜にしました。
特に山田洋次監督の国民的映画シリーズ『男はつらいよ』において、第4作『新・男はつらいよ』(1970年)および第36作『柴又より愛をこめて』(1985年)の2度にわたりマドンナ役を務めたことは、彼女の国民的人気を決定づけました。寅次郎が憧れる幼稚園の先生やお嬢様役を、上品でありながらどこか茶目っ気のある演技で見事に演じ切り、歴代最高峰のマドンナのひとりとして映画史にその名を刻んでいます。