隈研吾の国立競技場は失敗だったのか?杜のスタジアムの真相と現在
隈研吾建築を象徴する木材の多用に対しては、「雨風に晒されて数年で腐食するのではないか」という耐久性の懸念が専門家や一般層から寄せられました。しかし、国立競技場の木材には最先端の防腐・防蟻・不燃処理が施されています。
使われている木ルーバーは、直接雨がかかりにくい軒庇の裏側に設置されており、紫外線や直射日光の直撃を避ける配置となっています。また、万が一の劣化や損傷が生じた場合でも、ユニット単位で容易にボルトを外して交換できる設計が採用されました。
もちろん、年月とともに木材が自然なシルバーグレーへと経年変化することは避けられません。設計チームはこれを「劣化」ではなく、木造建築が環境に馴染んでいく「風合いの深化」と位置づけていますが、今後数十年にわたる定期的な目視点検と計画的なメンテナンス体制の継続が不可欠です。