カタラーナとブリュレの違いは?アイスブリュレの真相と2026年トレンド

カタラーナとブリュレの違いは?アイスブリュレの真相と2026年トレンドとはどのようなものなのか? 背景や要点を整理してお届けします。

濃厚なカスタード生地の表面に砂糖をふりかけ、バーナーの直火で焦がしてパリパリのカラメル層を作る点において、両者は兄弟のような関係に見えます。しかし、洋菓子史と調理科学の観点から両者を分析すると、その成り立ちは全くの別物です。

まず「カタラーナ(正式名称:クレマカタラーナ)」は、スペイン北東部のカタルーニャ地方に伝わるスペイン伝統菓子です。毎年3月19日の「聖ヨセフの日」に作られてきた歴史があり、ヨーロッパ最古のデザートの一つとも言われています。最大の特徴は、ベースに牛乳を用い、とろみづけにコーンスターチ(または小麦粉)を加え、シナモンや柑橘(レモンやオレンジ)の皮で爽やかな香りづけを施す点にあります。鍋で炊き上げて冷やし固めるのが基本工程です。

一方の「クレームブリュレ」はフランス発祥のデザートであり、フランス語で「焦がしたクリーム」を意味します。こちらは牛乳ではなく高脂肪の生クリームと卵黄を贅沢に使い、バニラビーンズで芳醇な香りをまとわせます。粉類で固めるのではなく、耐熱容器(ココット)に流し込み、オーブンでじっくり湯煎焼きにして熱凝固させるのが特徴です。

そして近年トレンドとなっている「アイスブリュレ」は、主にカタラーナの製法をベースに、冷凍状態のまま提供される冷凍スイーツの総称として市場に定着しました。生クリーム主体のクレームブリュレは完全冷凍すると解凍時に離水や油分の分離が起きやすいのに対し、でんぷんを含むカタラーナは冷凍しても滑らかなテクスチャーを維持できるという物性上の強みを持っています。

項目クレマカタラーナ / アイスブリュレクレームブリュレ一般的なカスタードプリン発祥国・ルーツスペイン(カタルーニャ地方)フランスイギリス(プディングが起源)主な乳原料・固化剤牛乳中心+コーンスターチ(でんぷん)生クリーム中心+卵黄(粉類不使用)牛乳+全卵(卵の熱凝固)加熱・凝固調理法手鍋でとろ火加熱(直火炊き)後、冷却/冷凍オーブンによる低温湯煎焼き蒸し器またはオーブン湯煎香り・フレーバーシナモン、レモン・オレンジ果皮バニラビーンズ主体バニラエッセンス、卵本来の風味提供温度帯冷凍〜半解凍(−5℃〜0℃)冷蔵(5℃〜10℃)または常温冷蔵(5℃前後)表面のキャラメリゼ提供直前または凍結状態で焼き付け食べる直前にバーナーで焼き付け底面に液状カラメルソース
山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。