【2026年最新ルポ】独特の甘口スープから道後温泉の新星まで、「松山 ラーメン」激変の現場を追う
松山のラーメン語りに欠かせないのが、独特のスープ文化だ。初めて味わう来訪者は、一口目で「おや?」と驚く。豚骨や鶏ガラをベースにしながら、舌の上にふわりと広がるのはまろやかな甘みだ。この甘味の秘密は、愛媛県特有の醤油文化と地域の味覚嗜好にある。
温暖な気候風土に恵まれた伊予の地では、刺身醤油をはじめ調味料全体に甘みが好まれてきた。地元の老舗店が半世紀以上かけて築き上げたこのスタイルは、単なる郷土料理の枠を越え、ソウルフードとして住民の胃袋を支え続けている。甘いのにくどくない。むしろスープを飲む手を止められなくなる絶妙なバランスこそ、この地に根付いた最大の強みだ。