膀胱灌流の目的と手順を徹底解説!血塊閉塞を防ぐ看護管理の鉄則
ベッドサイドでのアセスメントでは、単に排液バッグを眺めるだけでなく、多角的な膀胱灌流の観察項目を網羅する必要があります。観察の怠りは患者の苦痛に直結します。
第一に確認すべきは「排液の流出状態と色調の変化」です。点滴筒の滴下がスムーズに落ちているか、排液チューブ内で液が拍動・移動しているかを確認します。第二に「下腹部の視診・触診」です。カテーテルの閉塞や不全によって尿が貯留すると、恥骨上部に硬い膨満(膀胱腫大)が触知されます。第三に「患者の主訴とバイタルサイン」です。強い下腹部痛、急な尿意切迫感、冷汗、血圧上昇や徐脈はカテーテルトラブルの典型的な警戒サインです。
特に注意すべきは、膀胱内圧上昇がもたらす危険性です。排液側が詰まった状態で灌流が注入され続けると、膀胱内圧は急激に上昇します。これにより以下のような重篤な合併症が連鎖します。
術後創部の血管が内圧によって破綻し「再出血」を招くほか、激しい「膀胱痙攣」、迷走神経反射による「ショック」、さらには経尿道的手術で薄くなった膀胱壁が破れる「膀胱破裂」に至る恐れがあります。「排液が止まっているのに灌流が落ち続けている」状態は医療事故に直結するため、数分単位での厳重な監視体制が求められます。