吉野奥千本・金峯神社の深層!義経隠れ塔の謎と神域の今を歩く
標高約750メートル。吉野の稜線を極限まで詰めた地点に鎮座する金峯神社は、2004年にユネスコ世界遺産委員会によって登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の重要な構成資産だ。文化庁の保護施策や神社本庁の統理のもとで厳格に護持されている境内一帯は、古代から続く修験道の根本道場としての性格を今なお色濃く残している。
開祖とされる役小角が山岳修行の果てに蔵王権現を感得したと伝わる大峯山系。その北端に位置するこの地は、俗世と冥界の境界線とみなされてきた。足を踏み入れると、肌を刺すような霊気が漂う。観光地の枠組みを遥かに超えた神聖さが、訪れる者の背筋を無言のうちに正させる。