いれずみ大臣・小泉又次郎の真実!民衆を熱狂させた原点と血脈
又次郎の最大の武器は、飾らない言葉と野性味あふれる佇まいだった。当時の政界を牛耳っていたのは、帝国大学を出て官僚組織を登りつめた冷徹な秀才たちばかり。そこに現れたのが、荒くれ者を束ねる親分肌で、ドスの利いた大声で語りかける「野人」又次郎である。
演説会を開けば、会場から人が溢れかえった。小難しい法解釈ではなく、路地裏で生きる庶民の怒りや苦しみをそのまま言葉に変えて吼える姿に、人々は熱狂した。特権階級に唾を吐きかけ、市井の人々に寄り添うそのスタンスは、計算されたパフォーマンスではなく、彼の生き様そのものから滲み出る迫力を持っていた。