太宰府天満宮の現在と仮殿の真相|ご利益から参拝の秘訣まで徹底解剖
太宰府天満宮を語る上で欠かせないのが、西鉄太宰府駅から境内へと続く参道に立ち並ぶ約80軒の店舗と、そこで提供される名物「梅ヶ枝餅(うめがえもち)」です。
梅ヶ枝餅は、餅の中に小豆餡を包み、梅の刻印が入った鉄板で香ばしく焼き上げた伝統菓子です。「梅の味がするのか」と誤解されることも多いですが、梅の実やエキスが入っているわけではありません。その起源は平安時代、不遇な環境にあった道真公を見かねた近くの老婆「浄妙尼(じょうみょうに)」が、梅の枝に餅を巻き付けて差し入れたという温かな伝説に基づいています。
参道には老舗の「かさの家」をはじめ数多くの名店が軒を連ねていますが、通の間で知られる特別なルールが存在します。
- 毎月25日(天神さまの日):道真公の誕生日(6月25日)と命日(2月25日)にちなみ、緑色の「よもぎ入り梅ヶ枝餅」が参道全店で一斉に販売されます。
- 毎月17日(きゅうはくの日):隣接する九州国立博物館の開館日にちなみ、紫がかった「古代米入り梅ヶ枝餅」が限定販売されます。
また、境内に入ると目に入るのが「飛梅(とびうめ)」です。本殿向かって右手に鎮座するこの神木は、道真公が京都の自邸を離れる際に詠んだ名歌「東風(こち)吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」の想いに応え、一晩で京都から太宰府へ飛んできたとされる白加賀(しろかが)という品種の御神木です。境内で約6,000本ある梅の中で、毎年最も早く花を咲かせることでも知られています。
参拝ルートにある「太鼓橋(たいこばし)」にも重要な意味が込められています。心字池(しんじいけ)に架かる3つの橋はそれぞれ「過去」「現在」「未来」を表しており、渡ることで心身が清められるとされています。「過去の橋では振り返らない」「現在の橋では立ち止まらない」「未来の橋ではつまずかない」という作法を守って渡ることが、古くからの参拝の秘訣です。