放送35周年の衝撃——竹内力が語る『101回目のプロポーズ』と、二枚目俳優から「ミナミの帝王」へ至る破天荒な軌跡
若き日の彼が演じた沢村尚人は、物語の運命の歯車を狂わせる決定的なキーパーソンだった。死んだ婚約者と瓜二つの容姿を持ち、繊細な芸術家としての静謐な空気を身に纏う男。その立ち姿には儚げな美しさが宿っていた。
スクリーン越しに放たれる鋭くも優しい眼差し、洗練された身のこなし。ヒロインの心が揺れ動くのも納得の圧倒的ハンサムぶりだ。後年のバイオレンス作品で見せる強烈な威圧感からは想像もつかないほどの上品さと透明感が、画面のあちこちに溢れ出していた。