【最前線ルポ】生命のミクロ世界を可視化する天才科学者・岡田康志が描く2026年の医療革命
光の波動性ゆえに、従来の光学顕微鏡には「200ナノメートルより小さいものはぼやけて見えない」という光学的な壁が存在した。これが「回折限界」である。2010年代以降、この限界を破る超解像顕微鏡が登場したものの、照射する光が強力すぎて生きた細胞を傷つけてしまう(光毒性)問題や、撮影スピードが遅いという大きな課題が立ちはだかっていた。
このジレンマを打ち破ったのが、スピードと低毒性を両立させる独自のスピニングディスク型超解像顕微鏡や、先進的な光学素子の開発だ。1秒間に数十コマから数百コマという高解像度動画で、生きた細胞内の分子が働く姿を捉える技術は、世界中の生命科学者に大きな衝撃を与えた。