歴史とモダンが交錯する2026年、私たちが「ひらの や」の暖簾に惹きつけられる理由
京都市右京区、愛宕神社の 一の鳥居脇。観光客で賑わう嵐山中心部の喧騒を抜け、北へと足を伸ばした者だけが辿り着く奥嵐山・鳥居本地区に、その風情ある姿はある。
苔むした茅葺き屋根は、幾度となく重ねられた時をそっと物語る。かつて愛宕詣での参拝客たちが旅の汗を拭い、息を整えたこの場所には、往時の空気がそのまま残されているかのようだ。急ピッチで進む都市の再開発とは対極にある景観保護の取り組みが、この奇跡的な空間を今日まで守り抜いてきた。