Btsはなぜグラミーを逃し続けたのか?保守的な壁と完全体の勝機
BTSがビルボードの頂点に立った瞬間、アジア発のポップミュージックは完全に新時代へ突入した。2026年発表の『Dynamite』、そして翌年の『Butter』は、Spotifyをはじめとするストリーミングプラットフォームで天文学的な再生数を叩き出し、ポップカルチャーの勢力図を塗り替えた。だが、その熱狂がそのままグラミー賞の栄誉に直結することはなかった。
数字の圧倒的な優位性にもかかわらず受賞に至らなかった背景には、アカデミー会員が抱く「コマーシャルなヒット=芸術的評価ではない」という根深い選民思想がある。英語詞のキャッチーなディスコポップとして磨き上げられたこれらの楽曲は、大衆の心を掴んだ一方で、保守的な投票者層からは「チャート狙いの綿密なプロダクト」として片付けられてしまった側面は否定できない。