土と砂の決定的な違いとは?園芸・建築で失敗しない選び方を解明
水がどのように地中を通過するかという挙動の違いは、19世紀のフランス人技術者ヘンリー・ダーシーが見出した物理法則によって明快に説明できる。「ダルシーの法則(ダーシーの法則)」によれば、流体の通過速度は媒質の透水係数と水頭勾配に比例する。
砂地盤は粒子同士の隙間が大きく連続しているため、極めて高い透水係数を示す。水を注げば瞬時に下方へと浸透し、表面に水たまりを残さない。水捌けの良さは圧倒的だが、水分の保持力はほぼ皆無に近い。
これに対し、微細な粘土や有機物を含む土は、毛細管力と有機質の保水作用によって水を強く抱え込む。浸透速度は緩やかになり、水分とそこに溶け込んだ養分を長期間にわたって保持する能力を発揮する。豪雨時の斜面安定性や、干ばつ時における植物の生存力は、まさにこの透水係数と保水性の力学的なバランスの上に成り立っている。