サナダムシとは?最大10Mの寄生虫の恐怖と感染経路・駆除法
ネット上やSNSなどで定期的に話題に上るのが、「サナダムシを体内に飼えば、食べた栄養を虫が吸い取ってくれるため、いくら食べても太らない」という「サナダムシダイエット」の噂です。20世紀の伝説的オペラ歌手マリア・カラスが劇的な減量に成功した背景として語られた都市伝説が発端とされています。
しかし、感染症内科の医師や公的医療機関の知見に基づけば、この行為は極めて危険な自殺行為に他なりません。
第一に、サナダムシが奪うのはカロリーだけでなく、人体にとって不可欠な微量栄養素(特にビタミンB12や鉄分)です。これにより深刻な悪性貧血や神経障害、倦怠感、免疫力低下を引き起こします。
第二に、万が一摂取した卵や幼虫が有鉤条虫であった場合、腸内にとどまらず血管を介して脳や脊髄、眼球、心臓へ移動します。結果として、脳腫瘍に似た激しい頭痛、てんかん発作、失明、運動麻痺といった不可逆的な後遺症や死を招くリスクが存在します。海外通販などで「サナダムシの卵入りカプセル」と称する商品が流通していた例もありますが、薬機法違反であると同時に命を脅かす危険物です。