オキシマイザーとは?通常カニューラとの違いや仕組み・流量設定を徹底解説
オキシマイザーとは、酸素を効率的に吸入するために開発された「リザーバー(貯留嚢)付き鼻カニューラ」の代表的な製品名です。在宅酸素療法(HOT)の適応となる慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎、慢性心不全の患者に対して、主に専門医の処方に基づいて導入されます。
一般的な鼻カニューラとオキシマイザーの最大の違いは、呼気時(息を吐いている時間)に供給される酸素を無駄にせず再利用できる構造にあります。通常カニューラを使用している際、鼻から持続的に流れてくる酸素は、息を吐いている間は大気中へと絶え間なく放出されています。人間の呼吸周期において呼気時間は吸気時間の約2倍あり、実に供給酸素の約3分の2は肺に届くことなく捨てられているのが現実です。
これに対し、オキシマイザーは経路の途中に特殊な薄膜(メンブレン)を内蔵したリザーバーを備えています。息を吐いている間に流れ続ける酸素をこのリザーバー内に一時的に溜め込み、次の吸気のごく初期に一気に鼻腔へと送り出す仕掛けになっています。この「オキシマイザーカニューラ違い」こそが、低流量でありながら極めて濃い酸素を肺の奥深くまで届けることを可能にしています。
現在、国内の医療現場で主に用いられているオキシマイザーには、形状別に大きく分けて以下の2種類が存在します。
1. ペンダント型オキシマイザー(Oxymizer Pendant)
胸元に直径7cmほどの円盤状リザーバーがぶら下がる形状のモデルです。鼻周りは通常のカニューラとほとんど変わらないため装着時の圧迫感が少なく、顔周りがすっきりして見えるのが特徴です。服の下にリザーバーを隠しやすいため、外出時や他人の視線が気になる場面で圧倒的な支持を集めています。
2. マスタッシュ型リザーバー(Oxymizer Mustache)
鼻の直下、口ひげ(マスタッシュ)のような位置に横長のリザーバーが配置されているモデルです。吸気口である鼻腔のすぐ手前に酸素が蓄えられているため、解剖学的な伝達ロスが極めて少なく、ペンダント型以上に俊敏な酸素供給力を誇ります。外見上の存在感があるため外出時よりも自宅療養や安静時、あるいは高流量が必要な重症患者に選択される傾向があります。