【2026年現地ルポ】ソウルのホテル高騰に悲鳴をあげる日本人旅行者たち、なぜ江南のど真ん中で「あの青い看板」を目指すのか?
ロビーを注意深く見渡すと、マスクを目元まで引き上げ、つばの広い帽子を目深にかぶった日本人女性の姿が目立つ。いまや江南は、世界中から美容医療を求める人々が集まる巨大なクリニック都市だ。シンサやアックジョン、そして江南駅周辺の皮膚科や形成外科で施術を受け、腫れや赤みを抱えたまま移動する彼女たちにとって、このホテルの立地はまさに神がかり的と言っていい。
駅直結の派手な大型ホテルのように、大勢の観光客やビジネスパーソンとエレベーターで顔を合わせる気まずさがない。裏通りへ一歩抜ければ、処方箋薬局やテイクアウト専門の粥屋、静かなカフェが点在している。施術後の重い身体を引きずり、誰の視線も気にすることなく自室へ滑り込めるプライベート感。これが、美を求めて渡韓するリピーターたちの間で「江南滞在なら東横一択」と囁かれる最大の理由だ。