外交官の年収は本当に高いのか?在外手当とキャリア格差の真相
第二次世界大戦中、リトアニアのカウナス領事館で「命のビザ」を発給し続けた杉原千畝の時代から、外交官の職務は常に国家の命運と個人の良心の葛藤の中にあった。現代の外交・国際関係においても、その過酷さは何ら変わっていない。
近年、地政学的リスクはかつてない高まりを見せている。ウクライナ情勢や中東情勢の緊迫化、アジア太平洋地域での覇権争いなど、外交官が直面する現場は常に予測不能だ。クーデターや暴動が発生すれば、民間人の避難誘導を最前線で指揮し、自らは最後まで現地に留まる覚悟が求められる。
高額に見える在外手当も、家族を伴っての度重なる転居、子供の教育問題、配偶者のキャリア断念、テロや感染症の恐怖といった甚大な生活リスクへの「補償料」という側面が極めて強い。額面の金額だけを見て優雅な貴族生活を想像するのは、あまりにも実態とかけ離れている。