なぜ副鼻腔炎と中耳炎は併発する?耳の閉塞感や痛みの原因と最新治療法
鼻の周囲にある空洞「副鼻腔」で起きた炎症が、なぜ鼓膜の奥にある中耳にまで広がってしまうのか。その決定的な理由は、鼻の奥(上咽頭)と中耳腔をダイレクトに結ぶ耳管という管の構造にあります。
通常、耳管は普段閉じており、つばを飲み込んだりあくびをしたりした瞬間にだけ開いて中耳の気圧を調整しています。しかし、急性副鼻腔炎によって鼻粘膜が激しく腫れ上がると、耳管の開口部が圧迫されて塞がれる「耳管狭窄症」に近い状態に陥ります。
耳管が塞がれると中耳腔内が陰圧(気圧が低下した状態)になり、周囲の組織から浸出液が染み出して溜まります。さらに、鼻や副鼻腔に充満した細菌やウイルスが耳管を伝って中耳へと侵入することで、急性中耳炎や滲出性中耳炎の同時発症を招くのです。つまり、中耳炎は単独で発生したのではなく、副鼻腔の炎症が耳管を経由して波及した結果と言えます。