ハウスダンスとは?軽快な足さばきの正体とヒップホップとの違いを解剖
このダンスを真に理解するためには、ダンスハウス歴史と発祥、そしてアンダーグラウンドなクラブカルチャー発祥の経緯を知る必要があります。
ルーツは1977年、アメリカ・イリノイ州シカゴにオープンした伝説のクラブ「ウェアハウス(The Warehouse)」に遡ります。初代レジデントDJを務めたフランキー・ナックルズ(Frankie Knuckles)がディスコクラシックを再構築し、シンセサイザーの4つ打ちドラムマシンを重ねて生み出した音響空間こそが「ハウスミュージック」の語源です。
その後、1980年代後半から1990年代にかけて舞台はニューヨークへと移ります。「The Loft」「Paradise Garage」「Sound Factory」といった伝説的なヴェニューにおいて、人種、国籍、セクシャリティを越えた人々が週末のフロアに集い、夜通し音に没頭しました。抑圧された日常から解放されるシェルターとしてのクラブで、ダンサーたちは自らのアイデンティティを足技に託して競い合いました。
当時の熱狂について、世界的なパイオニア集団「Dance Fusion」の創設メンバーであるブライアン・“フットワーク”・グリーン(Brian "Footwork" Green)やシャノン・セルビー(Shannon "Which Way Sha" Selby)らは、後年のインタビューで「フロアは戦いの場であると同時に、全員が音楽を通じて祈りを捧げる教会のような聖域だった」と回想しています。
日本では1990年代初頭、伝説のチーム「ROOTS」や、それに続く「ALMA」といったトップダンサーたちの活躍によって爆発的に普及しました。彼らハウスダンサー有名経歴を持つ先駆者たちがNYのオリジネーターから直接カルチャーを持ち帰り、日本特有の緻密さとスピード感を融合させたことで、現在では世界大会「JUSTE DEBOUT」などで日本人ダンサーが幾度も世界一に輝く一大ジャンルへと定着しています。